千の風になりたい
「ぴょこちゃん、ちょっとコレ見てもらえる?」
夕飯を終え、そろそろ居間をでようと思ったところ
ママ吉に呼び止められた
手にしていたのは、新聞の切り抜き
”墓守の負担 子孫に残せぬ”
先祖代々の墓を閉じ、別の場所に移すことを『改葬』というらしい
・未婚率の上昇(み、耳が痛い💦)
・少子化
それらの要因で、今までの代々受け継ぐというカタチが機能しなくなってきた
確かに以前、テレビの特集で見たな
都内の改葬件数は、この10年右肩上がり↗️
昨年は、10年前の140%で年間9千件弱あったそうだ
自然分解される布に遺骨を包み、木や林の地中に共同埋葬するんだって」
「土に還るのいいじゃん」
*
記憶をたどる
20年前のおじいちゃん、おばあちゃんたちの納骨
御影石の石室みたいな部分に、祖先の分の骨壺もあった
ママ吉とぴょこはもんもん🌁とした
”自然に還らなくない?”(´・ д・)(・д・`)"ネェー
*
パピィ家代々の墓は、600年前に建立された小さなお寺にある
都心だから仕方がないのだが
お墓はびっちり、ぎちぎち🏙️
お墓まわりに、緑はちょぼちょぼ🌿
しかも、たっぷり可愛がってもらったパピィ父&母(ママ吉からみて義理の両親)が眠っている
そして、ママ吉はクリスチャン⛪
絶対、安らかに眠れないだろ~💦
向こうから見ても、所詮、ヨメは他人だし
そこは、ぴょこも気になっていたところ(*゚ω゚*)
*
樹林葬の応募倍率は、8倍弱らしい
ほぅ
受験で考えても、なかなかの倍率だぞ
ママ吉と肩を並べて、都の”樹木葬の手引き”を見てみる
https://www.tokyo-park.or.jp/reien/use/pdf/tebiki_jyuki.pdf
「・・・『使用許可から3年以内に埋蔵してください』だって」
「え~、間に合うかな~」(ちょっとちょっと)
*注:よく見ると、樹木葬だと遺骨申込、樹林葬だと生前申込らしい
「30年度の募集要項があった❕」
今年度は、もう終わってました~。+゚(゚´Д`゚)゚+。
申し込み開始は、7月からみたい
「来年、忘れないようにしようね」
「決まらないと死ねないし、
決まったら、反対にしぶとく死なない気がする」
ママ吉は、新聞記事をクリアファイルに入れ、付箋を貼った
”2019年5月から”
ずいぶん、気合が入っとる
募集の2か月前から、スタンばる予定らしい
「千の風になりたいからね~」
そう
🎵千の風になってまとわりつきたい~🎵
怖がりのアロエベラAおばちゃんにそう宣告したから(笑)
もっともっと先の未来でいいけど
有言実行しなきゃね