アッチの世界 コッチの世界
パピィは6月頭に入院してから
面会に行くと、ほぼ口を開けて寝ている
今週、個室に移ったあたりからは
肩を叩き、声をかけると目を覚ますのだが
夢の続きなんだろうか
話がちんぷんかんぷんのことが多い
ついに『せん妄』が始まったか・・・
家族は身構える
しかし、身なりを整え、食事を済ませる頃には
なんでだろう?
正常な受け答えに戻る
本人も半ば自覚しているようで
土曜日にこんなことを言っていた
「夢か現実かわからないんだけれど・・・」
「たぶん、夢だと思うんだけれど・・・」
そんな枕詞をつけて🎋
-会社からシゴトを頼まれている
-この部屋以外に自習室があって、勉強している
いや、こんな(動かしにくい)手だから出来ないんだけれどね
そう言ったかと思いきや
「やっぱり、おかしいよなー?」
腫れぼったい目を宙にやり、考え込む🤔
それでも、土曜日までは割と話していたな
話しかけないと会話はあまりないが
話しかければ、ポンポン返事が返ってくる⚽
今日、日曜日
ママ吉・オトウト吉・ぴょこがのぞき込み
肩をぽんと叩いても薄目が開くか
「あー」「んー」と反応あるのみの時間が長かった
丁度、バイタルチェックの時間らしく
看護師さんがパソコンとカートを引いて入ってきた
-体温:36.2℃
-血圧:89/59
-血中酸素&呼吸:異常なし
血圧がちょっと低いけれど
熱はなくてよかった
金曜日から枕元に吸引セットが準備されているが
まだ、使用してない様子
ちなみに、点滴は
-ラクテック注(輸液)
-ヘパリンNa(血液凝固阻止剤)
この2剤かな、いつも投与しているの
鎮痛剤とかはまだみたい
食事はベットを起こして
メガネをかけてスタンバイ
ところがメガネかけても
ほぼ目をつぶり
口だけもぐもぐ
いつもは、気合でロールパン1個を完食するのだが
今日は1/2個
+オレンジ 1/8個
+ポタージュ 3口でストップ
「もう、全部食べただろう?歯磨きしたい」
それでも、もともと大好きなオレンジは
「オレンジ(頂戴)」
と催促あり、家族を喜ばせた
そうそう、昨日は夏至の特別食?で
好物の鮎の塩焼きがでて
いつも、おかずはスル―なのに
「食べる」と(静かに)乗り気
柔らかい身の部分だけ選り分けたものの
半身食べた
なんだろ
好きなものはまだ食べられる可能性あるのかな
膵がん告知後も
頻繁に食べたいものリストを挙げてきたパピィ
今、食事は楽しいものではないみたい
ベッドテーブルの準備すると
「・・・また食事かぁ・・・」
眉間にしわを寄せ、そうつぶやく
「無理しなくていいよ」
パピィに伝えているけれど
パピィにとり
-食べるは苦行
-食べられないのは恐怖
みたい
「味はわかるよ」
「美味しいよ」
ってことは
食べた後のもたれが苦痛なのかな
元は、同じ細胞だったハズなのに
がんてヤツは容赦ねぇ